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2006.06.18

風力発電に関する書籍あれこれ

はてなが風力発電による「グリーン電力証書」を取得に関連して。風力発電については、以前に興味を持って本を読んだりしたので参考までにメモ。

詳しく知るための本

技術的な比較や導入実績、社会的な影響あたりが気になって読んでみた2冊。両方ともけっこうおもしろい。

松岡憲司 著「風力発電機とデンマーク・モデル」。技術サイドからの視点が中心で、技術の発達やその歴史など。ワット数の増大に伴って、径やメカニカルが変化していくさまなど、読み物としても面白い。工作がしたくなる。タイトルには"デンマーク"としかないけど、ドイツ・オランダ・日本についても多くのページが割かれている。

飯田哲也 著「北欧のエネルギーデモクラシー」。前述の本が技術的なら、こちらは社会学的なアプローチの内容。今回の件の「グリーン電力」は、本書の第1章と第2章で詳しい話が扱われている。なんでそういうものがあるのかとか、なぜそんな仕組みが成立するのか、というあたりに興味のある人には役に立つと思う。はじめて読んだときには、「電力をその発電源により区別する」という発想にとても衝撃を受けた。単なる環境問題ではなく、産業としての位置や経緯といったことも詳しく扱われていて興味深い。ただ、著者の理想としての「成熟した民主主義」によるエネルギー政策の決定という視点もかなり強くでている本だということも書いておこう。

その他

そもそも興味をもつきっかけになったのが、池澤夏樹の「すばらしい新世界」。物語の中で、小型の風力発電機を設計して設置して、メンテナンスを行っているのだけど、「現実にはどうなってるんだろ?」と思ってそこから。小説としても、池澤作品のなかでいちばん好きかもしれない。ハードカバーだけど、通勤電車で何回も読んだ。(今は文庫がでてる)

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